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方言

青森県は津軽地方に住んでいる私は、当然のように津軽弁を使用する。
周りが皆津軽弁で会話をするのだから、これは至極当然のことだろう。
この津軽弁、標準語に準じている地方の方々や、方言のきつくない地方の方々には少々難解らしく、全国放送のテレビなどで津軽弁が出ようものなら、確実にテロップが表示される。
そして、そのテロップすら記号(意味不明なことを表しているのだろう)で表現されることも多々ある。

私の従兄弟の奥様の話であるが、結婚をした挨拶にこちらにやってきたときのことだ。
山梨出身の彼女は、祖父母の話す言葉がわからず途方に暮れたそうだ。
こんなことでやっていけるのだろうか?そう思いつめて、その晩枕を涙で濡らしたそうだ。
一緒に住むわけでもないのに、そう思わせるモノがあったのだろう。

このように難解な言語であるため、これを文章で表そうとすると困難を極める。
方言をそのままテキスト化しただけで、津軽人ですら解読不能な暗号文と化してしまうのだ。

しかし、同じ方言なのに関西地方の言葉はどうも勝手が違うようだ。
(俗に我々が関西弁と表現している方言にも、地方によっていろいろと違うらしいが、便宜上、全て関西弁と表現することをご容赦いただきたい)
我々津軽人が、例えばメールを打つときは、限りなく標準語に近い状態で入力する。
一部の表現や語尾に津軽弁が混在する場合もあるが、基本的に標準語に近い状態だ。
しかし、関西出身の友達から来るメールは、普通に関西弁で表現されているのだ。
少なくとも、私の目にはそう映る。

以下は、奈良出身で関東地方の大学に進学し、現在東京都で暮らしている友達からのメールである。

いいよー。○○ランド。どこにあるんか知らへんけど、誰かに聞けばきっと分かるはず。○○くんは何て?この前一緒に飲んで、20日どこ案内しようかって相談しててん。待ち合わせの時間と場所どうしよ?
パソコンは今持ってへんから、メールは携帯にお願いします。

これを私の稚拙な津軽弁で表すと・・・

いいばって。○○ランド。どごさあるんだが知らねばって、でんがさ聞ぎゃわがるべ。
○○くんは何ちゃぁ?この前一緒に飲んで、20日どさ案内すーべがって相談したんず。待ち合わせの時間と場所どす?
パソコン今持ってねーはんで、メールは携帯さたのむじゃ。

名詞や漢字で表現される部分をそのまま引用してこの有様だ。
それらの部分も津軽弁で表現すると、平仮名だらけの文章になってしまう。
だから、きっと私が関西弁メールと言っている上記のメールも、関西独特の表現を抑えているのかもしれないが、それでもやはり津軽弁ver.は読みづらい。
方言としての認知度の違いだろうか?
それとも、もともと古来から文化の中心地であったため、関西弁は文字表現に適しているのだろうか?

このように、津軽弁を語ってみたが、私は親が転勤族だったため生粋の津軽人ではない。
津軽弁のヒアリングもスピーキングもまだまだ甘いのだ。
それに対して、私の妻は生粋の津軽人である。おまけに義理父は大工で、義理母は漁師の娘だ。
だから嫁さんの実家に行くと、ナニを言っているのかさっぱり聞き取れない場合がある。
前出の従兄弟の奥さんの気持ちはよく解る。


義理母の言った言葉の抜粋である。
うぃやぁのやさ・・・
「我々の家に・・・」という意味だ、が、もはや私には日本語にすら聞こえない。
We are?・・・英語?

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

「場所どす」だけ見ると「場所です」に見えますよね。きっと語尾が上がるんですね、話し言葉だと…。

確かに関西の人は関西弁以外話せないと言いますよね。しかし文字にしてもそうなんだあ…。敬語にしてもどこかしら関西弁が混ざるのかなぁ。

東京から九州に移った時、ボール遊びをしていたらやって来たコが「かたして~」と言いました。私には「勝たせて」に聞こえて、ゲームに参加もしていないアナタが、しかも唐突に「勝たせろ」とは何事か、と思いましたが、「入れて~」という意味だったんです。

私も大将のお父さんと意思の疎通が出来た試しがありませんでした。

仙台では、若い人はほとんど標準語に近い言葉を話すのですが、年配の方は聞き取りづらい事が多いですよ。私は「どの年代が境界線なんだろうか」と密かに不思議に思っております。

あ、仙台で使い方が分からない表現が一つ。

「だっちゃだ~れ~」

仙台っ子に聞いたら説明出来ない様子でしたが、「バカにされてると思っていいですよ」と言われました…。

投稿: めり | 2009年9月 1日 (火) 08時46分

虎徹さん、こんにちは。
よく判らない言葉の代表みたいに言われる津軽弁ですよね。
(東北出身者でさえ、、、とも畏れられているとかいないとか・・・)
前にめりちゃんのコメントでも書きましたが、母方が宮城でして。
おそらく普通の人よりは多少なじみというか耐性はある方なのですが。
やはり、ネイティブ色が強まれば強まるほど、判別解読は困難になりますね。
(子供の頃、遊びに行くと、○○ちゃんよぐ来たねぇ、までは分かるのですが、その後に続く言葉は・・・? ただもう、笑ってにこにこしているだけでした。。。)

関西弁を使う人が関西弁を頑なに通すのは、一説によると歴史上日本の中心であった気概、誇りがある為だとか聞いたことがありますよ。
東北は関東からの文化圏繋がりであると共に、東北人の優しさ、度量故もあるのでないかと考えますが。。。

すると虎徹さんはバイ、いやトライリンガルですね!
(おお、これは東京から九州、そして北海道~というめりちゃんも同じかな。)
凄いなぁ。
(義父様、大工さんとなると更に専門用語が混じるでしょう?これも独特ですよね。)
偉いなぁ>

長くなりましたが、最後にひとつ。
めりちゃん、こんな意味らしいですよ。
-----
~だっちゃ、だれー~
その「だれ」は、特定の個人を指すのではなく、極めて英語的表現です。
例1「やんだっちゃ、だれ」=「いやだよ。だれがするはずあるの?しないよ」
例2「行ぐっちゃ、だれ」=「行くよ、だれが行かない?(行かないわけがないの意)」
-----
だそうです。(もうご存じかな?)

投稿: Laddypan | 2009年9月 1日 (火) 18時28分

めりちゃん、こんばんは。

宮城のほうだと、語尾に「ちゃ」がつく印象があります。

学生の頃、宮城県の白石市へ研修にいったことがあります。
真夏の暑い時期で、みんな暑い暑いと連呼していたのですが、そのとき何気に「とても暑いですね」を研修生の出身地での方言で比べてみました。
・北海道「なまら暑いっしょ」
・青 森「わや、あっつぅじゃぁ」
    「うだで、あっつぅじゃぁ」
    「たげ、あっつぅじゃぁ」
・宮 城「いきなり暑いっちゃね」
津軽弁の難解さが際立ちましたが、宮城の「いきなり」が注目を浴びました。
標準語である言葉が、そのまま違う意味で方言になっているのですもの。

投稿: 虎徹 | 2009年9月 1日 (火) 19時10分

Laddypanさん、こんばんは。

>関西弁を使う人が関西弁を頑なに通すのは、一説によると歴史上日本の中心であった気概、誇りがある為だとか聞いたことがありますよ。
あぁ~なるほど、関西弁圏の方々は、そんな感じですね。
どこの土地に行っても頑なに関西弁なイメージですね。

また、学生の頃の話ですが、マレーシアから留学生がやってきました。
学生の中から、留学生のサポートをする者が選出されてその任にあたったのですが、世話人の彼はコテコテの津軽衆でありました。
おかげで、留学生は日本語より津軽弁が堪能になりました。

投稿: 虎徹 | 2009年9月 1日 (火) 19時23分

でんでらりゅうば
でてくるばってん
でんでられんけん
でてこんけん
こんけられんけん
こられられんけん
こんこん

ってご存知ですか?某九州地方出身の友達に聞いた歌です。実は仙台で自慢げにクイズに出したら、「子供番組にその歌のアニメありますよ。でんでら竜、ええ、知ってます」と言われましたが…正解は竜じゃないんですねぇ~~。

Panさん、ありがとうございます。それ多分その通りだと納得しました。

私が聞いた仙台っ子の説明がまたフルってたんですよ。

「例えばバスに乗って、運転手さんに、○×行きますか?って聞くと、『だっちゃだ~れ~』って言われるんすよ」

…この説明で意味が分かるワケがなくないですか。

虎徹さん「いきなり暑いっちゃね」なんて言います?!初耳です。「わや」って、何となくケンカ売ってる時に「ワレ!」とか言う感じに聞こえそうですね~~。

そう言えば、上記「だっちゃだ~れ~」を私に説明した仙台っコいわく、「東北は寒いんです。だから、あまりエネルギーを使わないで済むように、口を小さく動かす発音になったんです!」だそうです。

確かに濁音の発音って口をモグモグしてても出来る気はしますね…。

投稿: めり | 2009年9月 1日 (火) 22時59分

NHKの「日本語であそぼう」ですね。DVD持ってます。で、スミマセン、「龍」は関係ないんですか?これ。
なんか映像に龍が出てたから、てっきり龍のお話かと思っていました。

>「例えばバスに乗って、運転手さんに、○×行きますか?って聞くと、『だっちゃだ~れ~』って言われるんすよ」
↑だと、わからないですねぇ。。。

あれ?「いきなり」、使っていません?
仙台に移り住んだ友達が、皆、言ってたのですが・・・ 
ダマサレタ?

北の地方の方言は寒いから言葉自体が短いとも言いますよね。

それをあらわす有名な?話で
A「どさ?」(どこに行くのですか?)
B「ゆさ」(温泉に行きます)

さすがにここまで短縮して話をしている方を見たことはありませんが・・・

投稿: 虎徹 | 2009年9月 2日 (水) 07時20分

虎徹さん、ちょびっとだけ。
方言、奥が深いですね~!

宮城の祖母に、「すがり」が付いているから気をつけろ、と言われたのですが、なんの事やらさっぱり・・・
どうやら緊急を要する様子に、余計焦ってしまいましたが。
「すがり」、蜂だかアブだかブヨの一種らしく、刺されると酷いことになるそうで。
一生懸命教えてくれたのですが、言葉が分からないと全く意味をなさなくなってしまう、ということを学びました。

どうでもいいのですが、↑の子役の子、うちのラディー兄と同じ幼稚園でした。
さすがテレビに出ている子は違う、やはりパッと目を引く顔立ちでしたよ。

投稿: Laddypan | 2009年9月 2日 (水) 16時08分

Laddypanさん、こんばんは。

高齢の方になると、ホント知らない言葉を使ってきて…
名詞まで方言にされちゃうとぜんぜん判らなくなっちゃいます。
しかも、その言葉が彼らの標準語だから、ナニソレ?って聞いても、同じ言葉しかかえってこなかったりして。。。

>↑の子役の子、うちのラディー兄と同じ幼稚園でした。
おお、さすが大都会。
テレビの中の人々が生活している街ですもんね。
こっちじゃ、ない出来事です。

投稿: 虎徹 | 2009年9月 2日 (水) 19時36分

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