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大変らしい

トヨタ・プリウスのブレーキが利かない場合があるとの報道が出ている。

現行のプリウスは、昨年私も試乗したが、私が試乗した個体で、私が試乗した環境においてはそのような現象はなかった。

しかし、私が今所有している、先代のエスティマ・ハイブリッドにおいては、ブレーキが効きにくくなると感じる現象がたまにある。
それが、現在報道されているプリウスの現象と同じものなのかどうかは判らない。
ただ、先代エスティマ・ハイブリッドの場合、「このような現象」があるということを記事にしてみよう。
(注:メーカー等に聞いて確かめたわけではありません。あくまでも自分の車両の場合の話とそれに基づく推測です)

どのような場合に、ブレーキが効きにくいと感じる現象が起きるのか?
私がそれを体感したのは、駆動用バッテリーの充電率が低下し、強制的に充電している場合に、徐行と言える速度から停車する際のことである。

駆動用の電気モーターを採用している自動車の場合、そのほとんどにおいてメカブレーキのほかに回生ブレーキが採用されていると思われる。
詳しい説明は、専門家でもなんでもない故できないのだが、一般的なブレーキシステムの他に、減速操作をした際に、駆動用モーターを発電機として使用し、その抵抗により減速しようとするのが回生ブレーキだ(と思う)。
ダイナモ式のライトを備えた自転車で、ライトを点灯させた時に重く感じると思うが、その重くなっている分で発電しライトを点灯しているのと、まぁ似たようなものだ(と思う)。

エスティマ・ハイブリッドの場合においても、この回生ブレーキと通常のメカブレーキが併用されている。

この回生ブレーキだが、場合によっては機能がキャンセルされる場合がある(らしい)。
駆動用バッテリーの充電率が高い場合と低い場合においては、過充電・過放電をさけるために、システムにおいて回生を放棄するのだ。

システムが過充電を避ける場合においては、減速の際、回生ブレーキをキャンセルし、通常のガソリン車と同様にメカブレーキとエンジンブレーキにおいて減速しようとし、駆動用バッテリーの充電率を適正な位置にするために電気モーターによるアシストが多くなる。

その一方、過放電を避ける場合においては、ひたすらエンジンによる充電が行われ、駆動用バッテリーの充電率が適正な位置になるまでエンジンによる発電・充電が続けられる。
(この際にも回生放棄が行われるかどうかは不明なのだが、装備されているエネルギーモニターを見る限り、回生による充電は行われていないように見える)
この際のクリープは、エンジンから出されることになる。

前出の、ブレーキが効きにくく感じる現象について問題となるのは、このエンジンから発生するクリープによるものと思われる。
エスティマ・ハイブリッドの場合、通常のクリープは、モーターによって行われるが、このモーターによるクリープの駆動力とエンジンによるクリープの駆動力に大きく違いがあるように感じるのだ。
たかだかクリープの駆動力の違いだが、実際に運転していると、この違いが非常に大きく感じられ、ブレーキが効きにくいと感じる場合があるのだ。

以上が、私の体験による推論だが、これについてディーラーから説明を受けたこともなければマニュアルにも記載されていない(と思う)。
一つの個体に乗り続けた経験からの推測だが、知りうる限りのハイブリッドシステムの仕組みから考えると、概ね間違っていないだろう(と思う)。

ちなみに、昨年プリウスに試乗した際においては、強制充電を行う状態にならなかった。
今にして思えば、あえて強制充電モードになるような状態を作り検証してみればよかったのだが、あとのまつりである。

重ねて言うが、高々クリープの際の体感だが、その差は大きく感じるものである。
そして、その部分については、何の説明もされていない、少なくとも私の場合は。
このような条件が重なった場合、爆発的に売れたプリウスにおいてなら、冒頭のようなクレームが出てもおかしくはないのではないだろうか?

システムの欠陥というより、会社としての体制の欠陥が今回あかるみになったのではないか?私にはそう思えて仕方がない。

今回の騒ぎが、技術の発展へのブレーキにならないことを切に願う。

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コメント

素晴らしい実車体験談でした。
貴殿の判断を支持します。

ちなみに、私のインサイトはエンジン駆動です。

投稿: 桃爺 | 2010年2月 6日 (土) 21時14分

インサイト君の場合は、モーターはアシストに徹しているのですよね?確か。

複雑なハイブリッドシステムにより燃費を稼ごうとしているトヨタ式か、シンプルなシステムにより軽量化に重きを置いているホンダ式か、燃費という結果に対して差がないところを見ると、やはり軽量化が王道なのだとつくづく思います。


その上で思うことは、自分を軽量化することが一番手っ取り早くて、地球環境に貢献するのだなということです。

投稿: 虎徹 | 2010年2月 6日 (土) 23時34分

虎徹さん、こんばんは。
いやはや、さすがですね。
今回のニュースを耳にしたとき、真っ先に思い浮かんだのが虎徹さんのことでしたよ。
そういえばプリウスのレビュー、エントリしてらっしゃったし、ハイブリッドも乗っていらっしゃる。
きっと、適確なご意見があるのではと思っておりました。

う~ん、なるほどですね。
ご謙遜してらっしゃいますが、おそらく全くこの通りなんだろうと思いますよ。
どうにも実は分かってないんじゃないかと思える新聞記事なんかより、よっぽど分かり易いですよ。

どうにもしくじった感のある社長会見より、よほど正しいようなご意見ですね。
しかも、うまいこと落としてらっしゃる。w

いやいや、虎徹さんの一文、感服つかまりました。
お見事でございます!

投稿: Laddypan | 2010年2月 7日 (日) 23時09分

Laddypanさん、こんばんは。
こんな愚痴めいた記事にお付き合いいただきありがとうございます。

大げさに報道されてますけど、実際こんな所なんじゃないかと思うのですよ。
国内だけで月2万台以上売れている車で、日米合わせて200件弱のクレームがあったということですから…

ただ問題は、その原因をトヨタがはっきり明かさないところにあると思うのですよ。
リコールともなれば、その不具合の内容・原因ともに発表されますが、それがユーザーの目にわかりやすい形では行われませんから…

これが、どういう不具合でどう修正したのかというのを、一般消費者にもわかりやすいように発表しないと、トヨタも危ないのかななどと思ってしまいます。

投稿: 虎徹 | 2010年2月 8日 (月) 00時26分

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