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トラウマ

当ブログにて何度か触れているが、私は頭髪が不自由である。
頭髪の密度はサバンナ地帯の如し、更には砂漠化も進んでいるようだ。

丸坊主や、限りなくスキンヘッドにすることにより誤魔化しているが、潤沢な頭髪を持つ人が丸坊主などにした場合とは違いが一目瞭然である。

最近は、丸坊主やスキンヘッドという頭髪の形状も普通に見かけるようになったが、やはり一般的な価値観に照らし合わせれば、尖がったヘアスタイルに映るかもしれない、が、私の場合は尖がったスタイルにしたくてそうしているのではなく、成るべくをして成ったといったモノである。

こんな私であるが、当然ごくごく一般的な形状の頭髪であったこともあったし、また、いまやその将来をあきらめてしまったかのような頭髪の形状ではあるが、僅かな望みを託しヘアケアに力を入れていた時期もあった。

私がヘアケアと呼ばれる行為に手を染めた時期は、かなり早かった。

あれは確か中学校1年生の頃の冬である。
ある日の社会科の授業での出来事であった。
私は黒板の板書をノートに書き写していた。その間担当教員は教室の中を歩いていた。
担当教員が私の席の後ろまで来た気配を感じた。通常であればそのまま通り過ぎる場面だ、が、彼は立ち止まったまま動かない。
妙な気配と空気が漂う。教員の視線が私に注がれているような気がする。
一体全体何事か?私が何かしたとでも言うのか?
彼は唐突に私に語りかける。
「虎徹。おめ、とっちゃが、じっちゃが、はげでねぇな?(訳:虎徹。おまえの父親か祖父は禿げているのではないか?)」
私は、「ええ、そうですが。それが何か?」と返す。
その答えに対し、彼は言った。
「虎徹、おめ、はげるど。(訳:虎徹、おまえは禿げるぞ。)」

一瞬の静寂。そして教室は爆笑の渦に飲み込まれる。

私は顔から火が出るほど恥ずかしかった。そして泣きそうだった。
が、それ以上にこの場面はおいしかった。
私はおちゃらけれるだけおちゃらけて、更なる笑いを獲得した。

しかしながら、まだ私は中学校1年生である。思春期真っ只中である。
おいしかった、と笑い飛ばすには若すぎた。

授業終了後、私は公衆電話コーナーへ向かい、自宅に電話をかけた。
「あ、お母さん?今日買い物行ったら”サク○ス”買っといて・・・」

この日を境に、私はヘアケアに勤しむようになった。そしてその呪縛から逃れるのに大凡10年の月日を費やすこととなった。

養毛・育毛・発毛といった呪縛から逃れた私は、解脱したかのようなヘアスタイルに辿り着き、今に至る。

「頭髪が不自由」と言われることに抵抗は感じませんが、「頭が不自由」と言うのは勘弁してください>桃爺様。
当たらずとも遠からずでございますが、それでも、それは嫌です。

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