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行方不明

12月15日。
仕事から帰ってくると、長女に携帯電話を貸して欲しいと言われた。
自分の携帯電話が行方不明らしく、固定電話から電話をかけて探そうとしたが、自分の電話番号がわからないからとのことだった。

自分の電話番号がわからないとの台詞に脱力しかかったが、最近は赤外線通信とかによる情報交換が当たり前で、自分の情報など把握してないことも多いのだろう。
しかし、自分の携帯電話の所在がわからないとは、なんて間抜けな子なのかと思ったが、かく言う私も、持ち歩くのを忘れたり、自宅内で行方不明になったり、車に置きっぱなしだったりするので、長女のことをとやかく言う資格などない。

と、言うわけで、私の携帯から長女の携帯に電話をかけてみた。

しかし、家の中では電話が鳴ったりブルッたりしている気配は感じられない。
何かの拍子で、私や妻の車の中にでも置き忘れたのだろうかとも思い、そちらも探索してみるが、やはり見つからない。

こんな時、今時のケータイ電話は便利である。精度こそ微妙だが、位置探索が可能だ。
とりあえず、自宅近辺にあるのか、出先で忘れてきたのか、それともどこかで落としたのか、その判断をするために当該機能を使ってみる。

検索結果によると、少なくとも自宅もしくは自宅周辺ではないようだ。
どうも、長女の友達の家の近くっぽい。

そこで、長女を問いただす。
するとやはり日中その友達の家へ遊びに行ったとのことであった。
問題は、友達の家に忘れてきたのか、それとも行き来する過程で落としてしまったのか、どちらなのかという問題である。
友達の家に忘れてきただけであれば、明日にでもあるかどうか聞いてみて取りに行けばいいだけの話であるが、落としたのであれば、この雪がしんしんと降り続ける天気である。
見つけ出すのは困難だ。

既に何十回とコールしているわけであるが、なんの応答もないところをみると、やはり落としたと考えるのが妥当だろう。

可能性のひとつを潰す意味もこめて、雪の降りしきる中、長女と「こてつ」を連れて探索の旅へと出る。
幸いなことに検索精度が高かったので、探索箇所は限定されている。
しかし、積雪は20センチを超えようかという状況だ。
そして冬の夜は薄っすら明るく、携帯の着信イルミネーションが判別できるかも微妙だ。
雪に埋もれているのであれば、着信音を判別するのも難しいだろう。
気分的には「八甲田山 死の彷徨」である。


・・・等々といった不安要素を別に、長女の携帯電話はあっさりと見つかった。
道路のど真ん中で雪に埋もれていたのだ。
危うく、春まで永い眠りに就くことになりかけた長女の携帯電話は、数時間雪に埋もれていたにも関わらず、とりあえず動作の異常もないようで、事なきを得た。

帰り道、くどくどと長女に説教を垂れたたい気分であったが、私も初代携帯電話を酔っ払ってバッグ丸ごと紛失したという苦い思い出があったため、軽い注意に留めるしかなかった。

やはり血は色濃く受け継がれているのだろうか?

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