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口八丁

デイリーポータルZ

ブログネタ: 【賞品付き】使える遅刻の言い訳を教えて!参加数拍手

昔々、私がまだ高校生だった頃のことである。
私は毎年冬休みになると。地元の郵○局で年×状配達のアルバイトをやらせていただいていた。
当然、最初の頃は右も左も判らずに、仕事を覚えるのに一生懸命であったのだが、まあ、そうは言っても配達するだけの仕事である。
難しい判断を要求されるわけでもなく、仕事には早々に慣れてしまった。

気持ちに余裕が出てくると、自然と担当の職員の方や、他の職員の方々とも談笑などをするようになり、ちょっと判断に迷うような事例がでてきても、気兼ねなく彼らに相談することのできる関係を築いた。

しかしながら、まだ十代のお子様である。
そのような関係性を築けない輩もいるようで、この時期になると毎年のように、配達先が判らずに郵便物を捨ててしまったといったニュースが流れる。

そういったことが無いようにと、毎朝アルバイトを集めて朝礼が行われ、配達先が判らなくなっても郵便物を捨てないようにとのお言葉を頂くのだが、何しろ毎回同じことを言われるものだから、耳にタコ状態である。
いつしか、私はこの朝礼が終わる時間を見計らって出勤するようになってしまった。

私もまだ若かったのだろう。儀礼的な行為が無駄なものとしか考えられなかったのだ。

とは言っても、立派な遅刻である。
当然、担当の方に遅刻の理由を問われる訳であるが、流石に真っ正直に答えることはできない。何かウマいこと言わなければならない。
そこで、私の口から飛び出た言い訳は、

「出勤途中にカラスに帽子を取られて追いかけていたので遅れました」

という明らかに嘘であると判るモノであった。
しかし、これがウケてしまった。
担当さんは大爆笑である。

そのときから私は、言い訳が面白ければ10分の遅刻を認めてもらえる権を手に入れた。
それからは毎日のように言い訳を用意して出勤した。

「野良犬に追いかけられて・・・」
「局所的に猛吹雪になって・・・」

もはや、ネタである。
多分、大人しく10分早く出勤したほうが楽である。
しかし皆私の言い訳を楽しみにしている。期待を裏切るわけにはいかない。
私は訳のわからない使命感で遅刻の常習犯となった。

きっと、こんなことが許容される大らかな時代だったのだろう。
そして多分職場環境も良かったのだろう。
今のご時世じゃ許されないかもしれない。

時が過ぎ私も定職に就き、時には学生さんのアルバイトを指導したりすることがある。
そんなとき、きまって彼らに伝えることは、
「時間厳守です。時間を守ることは社会人として基本です。でも言い訳が面白かったら許します。」
である。

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